ZEIT-FOTO kunitachiでは2022年10月21日より杉浦邦恵展「絵と写真は塩と胡椒みたいだね」を開催する。杉浦による大小さまざまな絵と写真による作品を展示する。
長い間、ニューヨークで暮らす杉浦にとって、ツァイト・フォトは日本でのホームのひとつだった。
オーナーの石原悦郎がいなくなったいま、ここでは気兼ねなくくつろいでもらいたい、と思いながら提案されたこのタイトルは、杉浦邦恵らしさの詰まったものだ。
日々の食卓にならぶ塩と胡椒の例えは、チャーミングで親しみを覚える杉浦邦恵という人、そのものを連想させる。一方で杉浦邦恵の作品は、あえていうなら抽象で、例えば草花のような存在もシルエットとして表現される。
杉浦に見えているかたちで世界を見ると、それは驚くべき姿として再出現する。つまり、彼女に感じる比類ない優しさと、作品が私たちに突きつける新しいビジュアルとの間には隔たりがあり、そこには緊張感が生まれる。だが、それは心地のよい緊張感だ。
絵や写真は「精神的糧」であると、杉浦は言う。もしも生きることに厳しさや困難さを感じていなければ、人は精神的な糧を求めることはしないのかもしれない。
それを例えていうなら、塩と胡椒というありふれたものとして語ってしまう杉浦の作品には、耐え難い孤独や息苦しさを抱えている時も、モノを食べながら生きていく人間の、どうしようもなさをまるごと受け止めるような器の大きさがある。それが彼女の作品を心地よく感じる理由なのかもしれない。
- ■展示概要
- 杉浦邦恵展「絵と写真は塩と胡椒みたいだね」
2022年10月21日(金)〜 11月19日(土)- 会場:ZEITO-FOTO kunitachi
時間:金曜15:00〜20:00/土曜11:00〜18:00)※火・水・木曜日はアポイントメントのみ)- 休廊日:日曜日・月曜日
協力:鎌倉画廊
■同時開催- Bud (Yellow, Green and Blue)、2004 Oil, acrylic on canvas ©Kunié Sugiura
[京都]2022年10月6日〜10月25日「杉浦邦恵」PURPLE
[東京]2022年10月26日〜11月7日「Woman Labor」日本橋三越本店6階コンテンポラリーギャラリー
[京都]2022年11月8日〜11月20日「杉浦邦恵 100Cuts: Eternal Moments "遺された一瞬”」MEDIA SHOP gallery
【関連リンク】
出展者 | 杉浦邦恵 |
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会期 | 2022年10月21日(金)〜 11月19日(土) |
会場名 | ZEITO-FOTO kunitachi |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。
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