top コラム柊サナカのカメラぶらり散歩第18話 角川武蔵野ミュージアム(所沢)

柊サナカのカメラぶらり散歩

第18話 角川武蔵野ミュージアム(所沢)

2024/04/16
柊サナカ

神々しくもある角川武蔵野ミュージアム(SIGMA fp,Ultra wide-Heliar 12mm)

 

この記事を読んでいらっしゃると言うことは、カメラはお好きですね?
 

もしかして、本や漫画はお好きですか?
 

それだったらぜひ角川武蔵野ミュージアムへ。お手持ちのレンズの中で、一番広角のレンズを持って出かけましょう。

 

今回わたしは特に取材というわけではなく、自身の楽しみのために出かけましたが、あまりにカメラの民におすすめすべき場所だったために、急遽、この記事を書いています。

 

角度によって別の建物に見えてくる不思議な設計(SIGMA fp,Ultra wide-Heliar 12mm) 

 

所沢の、のんびりした空気の中進んでいくと、突然、地面から突然湧いたみたいに巨大な建物が現れます。あまりに巨大すぎて、ちょっと自分の遠近感が不安になってくるくらいの規模です。
 

角川武蔵野ミュージアムのデザイン監修は隈研吾、外から見るだけでも一見の価値があると思います。巨大なだけでなく、観る角度によって、巨岩や炎、はたまた巨人の拳のようだったり、まったく違う建物のようになるのがすごい。人を入れて撮ると、巨大な遺跡のようにも見えてきます。

 

あまりにも大きくて人を入れると遺跡のようにも見えます。(GR Ⅲx) 

 

例によってわたしはSIGMA fpにウルトラワイドヘリアーの12mmと、GR Ⅲxの組み合わせで行きましたが、広角で撮ると迫力が出て面白い。12mmを買って良かったなあと心底思いましたね。

 

わたしが訪れたのは日曜の午前中でしたが、1DAYパスで入場の制限が行われているのか、それとも郊外にあるせいか、中もそれほど混雑しておらず、ちょうどいい混み具合でした。

 

幻想的なダリ展。写真撮影可能です。(SIGMA fp,Ultra wide-Heliar 12mm)

Creative Direction: Gianfranco Iannuzzi
Created by : Gianfranco Iannuzzi 
– Renato Gatto – Massimiliano Siccardi
KCM Editing: Rino Tagliafierro
Production: Culturespaces Digital®

 

まず1階の「体感型ダリ展」へ。

 

わたしはこういった体験型ミュージアムとは、以前から相性が悪く、後の時代の人間が音をつけてアニメーションで動かしたりして、画家が知ったら墓の中でカンカンに怒るんじゃないか? などと内心思っていました。
 

でも勝手な想像ですが、このダリ展に関しては、たぶんダリも面白がっているんじゃないかと思います。シュールレアリスムの作風と360度の画面は合いますね。そして、こういう言い方は天才ダリに対してたいへん失礼だと思いますが、ものすごく写真映えします。動画はだめですが、写真撮影OKでした。ぜひカメラを持って中へ。

 

シルエットも美しい(GR Ⅲx)
Creative Direction: Gianfranco Iannuzzi
Created by : Gianfranco Iannuzzi 
– Renato Gatto – Massimiliano Siccardi
KCM Editing: Rino Tagliafierro
Production: Culturespaces Digital® 

 

1階には「マンガ・ラノベ図書館」があります。こちらすごいのが、KADOKAWAのマンガやラノベが読み放題、座りやすい椅子があちこちにあって、好きに取り出して読むことができます。二階にはラノベがぎっしり置いてあって、家族それぞれ夫は「ガンダム」、わたしは「鍋に弾丸を受けながら」と「スーパーカブ」、子1は「危険生物図鑑」、子2は「Re:ゼロから始める異世界生活」などと興味の赴くままに散っていき、ここでずっと一日いられそうでした。

 

お客さんがいるのでソファー席は撮れませんでしたが、快適な椅子がたくさんある「マンガ・ラノベ図書館」(GR Ⅲx)

 

二階にもラノベがいっぱい!(SIGMA fp,Ultra wide-Heliar 12mm)

 

その後4階の、角川武蔵野ミュージアムと言えば思い浮かべる、あの本棚劇場へ。見渡す限り本・本・本の、切り立った本の崖に囲まれた経験がおありでしょうか。こちら広角で撮ると本の崖が迫ってくる感じがいいし、また、上から撮るのも、知のるつぼという感じがして趣深いです。
 

この世にはこれだけの本がありながら、読者の皆さんが、わたしの本を手に取ってくださるのは奇跡に近いなと、厳粛な気持ちになりました。KADOKAWAから出版した拙著、ほのぼの公民館人情ミステリー「ひまわり公民館よろず相談所」も本棚劇場のどこかにあったようです。あまりに本が多すぎて、頑張りましたが、書いた本人にも探せませんでした。そのくらい本が多いのです。すごい眺めですよ!

 

有名な本棚劇場は大迫力でした。広角でぜひ。(SIGMA fp,Ultra wide-Heliar 12mm)

 

本棚劇場は上からも素敵。(GRⅢx)

 

柊サナカの本も一冊あるはず!(SIGMA fp,Ultra wide-Heliar 12mm) 

 

すぐ隣の「エディットタウン―ブックストリート」も、見渡す限りの本の回廊です。棚の分類が工夫してあって、手に取っていくとあれもこれもと次々読みたくなります。
 

こちらには写真集もたくさんありましたので、宝探しのように見つけていくのも面白いです。わたしが気になったのは、「WILDER MANN 欧州の獣人――仮装する原始の名残」(SEIGENSHA)、日本で言うなまはげのような、欧州の仮面や仮装を集めてある写真集で、その独特の佇まいに圧倒されました。次々と他の本も気になったりして、ここでもまた一日いられるなと思いました。

 

「エディットタウン―ブックストリート」は本好きなら一日いられます。(SIGMA fp,Ultra wide-Heliar 12mm) 

 

面白かった写真集。写真集もたくさんあるので、写真好きにもおすすめ。(GR Ⅲx)

 

どこをどの角度から撮っても写真映えするという、カメラ好き(特に広角レンズ好き)にとっては夢のようなミュージアム。マンガ・ラノベ・本好きの方は一日たっぷり楽しめることうけあいの、角川武蔵野ミュージアムにぜひ。

 

時間ごとに表情を変える角川武蔵野ミュージアム。素晴らしい建築ですよね。(SIGMA fp,Ultra wide-Heliar 12mm)

 

  • 角川武蔵野ミュージアム
  • 住所:〒359-0023 埼玉県所沢市東所沢和田3-31-3
  • 営業時間:10:00~18:00(最終入館は17:30まで)
  • 休館日:毎週火曜日(火曜日が祝日の場合は開館)
  • アクセス:JR武蔵野線「東所沢」駅から徒歩約10分
  • チケット購入
  • HP:https://kadcul.com

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